今日で、2学期が終了します。この2学期を振り返り、良かった点は継続して、悪かった点は反省し、改善してください。明日から冬休みに入りますので、心と体を休めて、学年末の3学期を充実するための準備をしてください。

 さて、この後、10時40分から、ウインターカップの1回戦で、女子バスケットボール部の試合が始まります。11月に県予選を突破して、昨年度に引き続いてのウインターカップ出場になります。夏のインターハイでは、ベスト16に入っており、ベスト8を目指して頑張ってほしいと思っています。

 ところで、女子バスケットボール部の強さの秘密はどういうところにあるのでしょうか。もちろん、才能のある選手たちが、日々、厳しい練習を頑張っているからだと思いますが、どうも、それだけではないようです。顧問の先生が、春の北信越大会後に部員に話している内容の一部を紹介します。

「人間は苦しいときにこそ、その人の本性が出る。苦しい場面に出くわしたときに、逃げる者、人のせいにする者、ひたすら我慢する者、いろいろだが、どんなときにもぐっと苦しさに耐えこらえることができる者が、周囲の選手達に影響を与えることができるし、苦しいことを楽しんでやれる、そういう立ち居振る舞いができる選手が中心となって、強いチームが出来上がっていくように思う。今大会(北信越大会)で、チームの上級生にも、春先から変化しつつある選手がいた。自分を見失いがちの時期もあったが、苦しいことから逃げ出さず、素直に自分を見つめた結果、プレーが成長しただけではなく、日頃の生活態度など、ちょっとしたことに気を遣えたり、他の選手を思いやったりする行動が日常に表れていた。そのことが、今回の試合に表れていた。その選手たちにもう一つ見えたものは、素直な心が行動の随所に現れたことだ。素直な心とは、自分自身のいたらなさを認め、そこから努力を始めるという謙虚な姿勢のこと。人はときに少しばかりの努力で、能力があるように勘違いをし、人の話を聞かず、たとえ聞いても反発心をもってしまう。しかし、本当に伸びる人は、素直な心をもって人の意見を聞き、常に反省し、自分自身を見つめることのできる人だと思っている。自分にとって耳の痛い言葉こそ、自分を伸ばしてくれるものだと受け止める謙虚な姿勢が必要なのではないだろうか。」

 日々の厳しい練習の他に、①苦しい場面に出くわしたとき、その苦しさにじっと耐え、苦しいことを楽しんでやれること。②日頃の生活態度から自分自身を見つめ直し、素直な心をもって人の意見を聞き、常に反省できること。こういうところにも強さの秘密があったんですね。このような選手たちで作られるチームなので、周りの人から愛され、応援されて、勝ち続けることができるのかもしれません。大会前に、怪我をして、主力選手の何名かが出場できないと聞いておりますが、全員でその穴を埋めて、勝ち進んでほしいと思います。

 今日は、女子バスケットボール部を紹介しましたが、皆さんに、同じようなことを望んでいるわけではありません。皆さんの中にも、クラスや部活動、授業など、さまざまな場面でよく努力し、組織に良い影響を与えることのできる人が大勢います。また、今後、成長して役割を担ってくれそうな人も大勢います。そういう皆さんで、周りから愛される足羽高校を作ってください。足羽高校の価値を上げるのは、他でもない皆さん方です。足羽高校の価値が上がれば、皆さんの価値も上がります。そのためにできることはどのようなことでしょうか。新年に向けてじっくり考えて、実行してみてください。

 最後になりますが、明日から冬休みに入りますので、いつもの約束です。1月10日には、全員が元気に登校することを約束してください。

校 長  山 本  寛