月例集会が臨時休校のため中止になったので、2月2日に話す予定だったものを掲載しました。

 3学期が始まって、早1ケ月が経ちました。3年生は、自由登校となり、1年中で学校内が一番寂しくなる時期でもあります。今後、高校入試や卒業式、学年末考査など、学校にとって大事な行事が行われます。1、2年生のみなさんは、勉強や部活動にしっかりと取り組んで、今の学年の残り2ケ月をしっかりと締めくくってほしいと思います。

 さて、私の高校時代の剣道の師匠で、本校の第15代校長でもある西川譲先生がよく言っていた言葉に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があります。「一生懸命に練習に取り組んでいると、今まで一度も勝ったことのない強い相手に、なぜ勝てたのか理由はわからないけど勝ってしまったという不思議な勝ち方はあるが、負けるときは、なぜ負けたか分からないという負け方はない。そこには、試合中に何か負けにつながる必然的な要因が必ずあるものだ。勝ったときは、おごることなく努力を続けていくことが大切だし、負けたときは、負けた原因を究明してそれを克服して次につなげることが大事だ。」という教えです。

 みなさなんは、これから社会に出て、いろいろなことにチャレンジしていくことになります。運よく成功することもあれば、うまくいかずに失敗することもあります。うまくいったからといって、おごることなく謙虚に努力を継続してほしいですし、失敗したからといって、自分や他人を責めたり、環境のせいにしたりするのではなく、何でうまくいかなかったのか原因をしっかりと究明してそれを克服することを行ってほしいと思います。普段から努力を継続している人には、必ず「不思議の勝ち(=運)」が舞い降りてきます。よく、人生の成功者になるにはどうすればよいかと聞く人がいますが、私は、現状を分析して、うまくいかない原因を究明して、ひとつひとつ克服することを継続することでしか、成功をおさめ、幸せな人生が送れるようにならないのではないかと感じています。

 さしあたって、1カ月後に、学年末考査があります。「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」です。分からないところはどこか、得点できない分野はどこかを分析し、弱点を克服して学年末考査に臨んでください。自分で弱点を見つけられない場合は、本校の経験豊富な先生に相談してみてください。残り1ケ月、謙虚な気持ちで先生方から指導を受けて、真摯に教科の勉強に取り組んでみてください。

校長 山本寛