校内の桜は 皆さんの入学を待ちきれないかのように咲き終わり、替わって 新緑の若葉が木の枝を彩り始めています。

この良き日、本校PTA会長様をはじめ 多数の御来賓の御臨席を賜り、福井県立足羽高等学校 令和3年度入学式を挙行できますことを、心から感謝申し上げます。

先ほど、入学を許可いたしました122名の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは、ただ今をもって、足羽高校の生徒となりました。

本校は、昭和五十一年に普通科の高校として創立されました。平成元年には、全国初の公立高校普通科国際コースが設置され、現在は、普通科と国際科の2学科を持つ学校であります。

校訓は、「進取・積極・創造」です。進取とは、自ら困難な課題に果敢に挑戦するという意味があります。この校訓のもと、生徒と教師が一つになって、勉学、部活動、社会貢献活動などに積極的に取り組んでおります。新入生の皆さんも この校訓を胸に刻み、何事にも積極的に挑戦し、社会に貢献できる人材となれるよう自らを高めていってください。

皆さんが、これから高校生活を始めるに当たって、心にとめてほしいことが一つあります。それは「皆さんには、無限の可能性がある」ということです。学校は、皆さんの可能性を引き出すために 様々な学びの機会を提供します。それらに真剣に、そして謙虚に取り組んでください。一人で取り組むのが大変なら、縁あってここに集まった仲間とチームを作りましょう。それぞれ、考え方やこれまで育ってきた環境が違う仲間ですが、お互いを理解し、認めあって、切磋琢磨してください。きっと仲間がお互いの可能性を引き出してくれるはずです。失敗することもあるかもしれませんが、真剣に取り組んだ後の失敗なら得られるものは大きいということを忘れないでください。そして、失敗した時こそ一層謙虚になり、まわりに助けを求めてください。そこには、経験豊富な本校の教職員がいます。遠慮しないで相談してください。きっと皆さんに寄り添って、熱心に支援してくれるはずです。成功や失敗をたくさん経験することで可能性はどんどん広がっていきます。ぜひ、こういった経験を三年間でたくさんしてほしいと思います。

最後になりますが、保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。お子様は、この三年間を 本校で学ぶことを決意し入学してきました。お子様にとっては、本校での三年間は、自分の人生の在り方を模索し、自分の責任において 将来の道筋を決める大切な時期となります。私たち教職員も、お子様に必要な資質や能力を伸ばすことができるよう全力で支援してまいります。どうか、本校との連携を密にして、本校教育に対しましてご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

令和の時代を担っていく新入生の皆さんが、今日の感動を胸に刻み、心身ともに健康で、明るく、目標に向かって学校生活を送れますよう心よりお祈りしまして式辞とします。

 

                                                                             令和3年4月7日

 

福井県立足羽高等学校長  山本 寛