校内の桜は、皆さんの入学を待っていたかのように咲き誇り、新緑の若葉も木の枝を彩り始めています。この良き日、福井県立足羽高等学校令和6年度入学式を挙行するに当たり、本校PTA会長 蓑輪 貴江(みのわ たかえ)様をはじめ、PTA役員の皆様、ならびに保護者の皆様に御臨席を賜り、本校の教職員を代表し心から厚くお礼を申し上げます。

 ただ今入学を許可いたしました百三十八名の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは、ただ今をもって、足羽高校の生徒となりました。ここに皆さんの入学を心から祝福いたしますとともに、本校の生徒として心から歓迎いたします。今日まで皆さんを育ててくださったご家族、小・中学校の先生方、地域の方々への感謝と、今日の感激、高校生活に向けた決意を忘れず、足羽高校での三年間を過ごしてください。

 さて、本校は、「進取・積極・創造」の校訓のもと、皆さん一人ひとりの能力・適性・進路に応じた教育を行うことにより、皆さんが希望する進路を実現するとともに、多様な文化を持った人への理解をもち、社会で自立できる人材を育成することを目指している高校です。また、生徒と教師が一つになって、勉学、部活動、社会貢献活動などに積極的に取り組んでいる高校でもあります。皆さんの入学により、普通科キャリアデザインコースと多文化共生科、中国語・英語コース、日本語コース、2学科3コースの3学年がそろうことになりました。新入生の皆さんもこの校訓を胸に刻み、何事にも積極的に挑戦し、社会に貢献できる人材となれるよう自らを高めていってください。

 そこで、皆さんが、高校生活を始めるにあたって、心にとめてほしいことを一つだけお話します。それは、「皆さん一人一人には必ず良いところがあり、皆さん一人一人には無限の可能性があるということです。」

 本校は、皆さんの良いところや可能性を引き出すために様々な学びの機会を提供します。それらに真剣に、そして謙虚に取り組んでください。経験豊富な教職員が常に皆さんに寄り添い、熱心に支援してくれることでしょう。また、新しく出会った仲間がお互いの可能性を引き出し、高めてくれることもあるでしょう。時には失敗することがあるかもしれませんが、失敗したときこそ成長のチャンスです。これからの三年間で様々な失敗や成功を経験しながら、皆さんの可能性を大いに広げていってください。

 私が好きな言葉を贈ります。「Always pursue your dreams!」です。これはアメリカのある高校を訪れたときに、廊下に掲げられていた言葉で、日本語にすれば「常に夢を追い求めよ」という意味です。私は、高校時代というのは、夢や希望を実現するための広い土台をつくる時だと思います。この足羽高校での3年間の学びを豊かにするためにも、是非、夢を持ってください。夢を見つけてください。そして、夢を実現するために努力してください。夢の実現に向けた努力もまた皆さんの可能性を広げてくれるに違いありません。

 最後になりますが、保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。お子様は、この三年間を本校で学ぶことを決意し入学されました。皆様の大切なお子様をお預かりするにあたり、教職員一同力を合わせ全力で支援してまいります。家庭と学校は、いわば車の両輪です。互いに連携、協力し、お子様の成長をともに喜びあえる関係を築くことができたらうれしく思います。保護者の皆様におかれましては、本校の教育活動へのご理解と、今後のご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

 令和の時代を担っていく新入生の皆さんが、心身ともに健やかで、明るく、夢に向かって学校生活を送れますよう心よりお祈りし、式辞といたします。

令和6年4月8日            

福井県立足羽高等学校 校長  竹本 俊穂