10月に入り、あれほど暑かった日々もようやく終わり、すっかり秋らしくなりました。勉強や部活動など、何をするにも、とてもいい季節です。

3年生のみなさんは、すでに進路が決定した人もいるでしょうし、これから受験という人もいるのではないでしょうか。

進路が決まった人は、進路がまだ決まってない人が集中しやすい環境を作ってあげてください。2年生の皆さんは、中間考査、期末考査に向けて、授業を大切にして、学力を蓄えていってください。部活動でも、新人戦に向けて、新しいチームで競技力向上に努めてください。

 さて、今、フランスではワールドカップラグビーが開催されています。チームジャパンは、イングランドに破れはしましたが、先週のサモアに勝ったので、8日のアルゼンチン戦に勝てば、前回大会と同様にベスト8進出です。

 日本代表チームのヘッドコーチは、ジェイミー・ジョセフというニュージーランド人です。

彼は、ニュージーランド代表として活躍後、日本でも社会人リーグに所属し、日本代表として1999年のワールドカップに出場した経験を持っています。1999年のワールドカップの日本代表の監督は、平尾誠二という人でした。日本代表としては史上初めて外国籍選手を主将に抜擢し、積極的に外国人を入れて、国内のラクビーのレベルアップを図った監督でした。現在の日本代表の礎を築いた監督ということになります。

 平尾誠二氏は、ラクビーを知っている人で彼を知らない人はいないくらいの、「ミスターラクビー」と呼ばれた超有名選手です。

 高校時代は、伏見工業ラクビー部のキャプテンとして高校日本一に輝きました。その時のエピソードはテレビドラマ化されています。「スクールウォーズ」というドラマです。その後、同志社大学に進み、3年連続で大学日本一になり、そこでもキャプテンを務めました。

そして、大学卒業後、神戸製鋼に入社し、キャプテンとしてチームを7年連続日本一に導きました。しかし、その平尾氏は今この世にいません。2016年10月20日にこの世を去りました。享年53歳の若さでした。今日は平尾氏の言葉を一つ紹介します。

「時間って命の一部なんですよ。今の時間を大事にできない人は、未来の時間もきっと大事にはできない。」

みなさんは若い。でも時間は有限です。1日は24時間。足羽高校で過ごす時間は最大で3年間(26,280時間)です。その限られた時間を大事に、そして前向きに過ごしてください。

今は秋です。先ほどお伝えしたように、秋は何をするにしても、とてもいい季節です。進学準備などの学習、部活動、ボランティア活動、資格試験の勉強、読書など、充実した時間をたくさん過ごしてほしいと思います。

最後に、この後、オーストラリア キャンベラ市にあるマリスト高校のみなさん(男子生徒23名、先生3名)をお迎えします。海外の高校生と生でふれあえるのは足羽高校の魅力の一つです。1週間にわたって、授業や校外学習などで多くの皆さんが交流することになりますが、またとない貴重な機会ととらえて、積極的に(できれば英語で)コミュニケーションして、日頃の学習の成果を試すとともに、異文化理解を深めてほしいと思います。

令和5年10月2日   

校長 竹本俊穂