留学報告書(1)

2025年12月1日

2年4組 宮川友里

メキシコに来て三ヶ月が経ちました。本当に時間が過ぎていくのがあっという間です。この前メキシコに来たばかりなのに、ありがたいことに毎日が充実していて、とても楽しいです。よく「留学生活は実際全然キラキラしていない。言語の壁や大変なことが多い」と言っている人を目にしますが、私の留学生活はだいぶキラキラさせてもらっていると思います(笑)。

言語について

3ヶ月前、私はスペイン語力ゼロでメキシコに飛び込みました。冗談抜きで「ありがとう」と「こんにちは」しか知りませんでした。会話なんてもちろん、何を言っているか全く分かりませんでした。そして私の住んでいる地域の人たちは99%英語が話せません。もちろんホストファミリーも全く英語が通じません。1%の英語を話せる人も、メキシコ人は基本的に英語があまり好きじゃないので、別に話せても話しません(笑)。最初の2週間くらいは翻訳機を少し使って会話していましたが、だんだんお互い面倒くさくなってきて、今では全く使っていません。翻訳機は便利だけど、実用性はそこまでないなと感じました(笑)。

じゃあ翻訳機なしでどうやって会話していたのか?私にも分かりません。いつの間にかなんとなく分かるようになっていました。あまり大きな声で言えないですが、特に勉強もしていません。本当に毎日予定があって、帰ってきたら疲れてすぐ寝ちゃう毎日です。でもこれがまたいいのかもしれません。私が思うに、私と他の留学生との違いは、毎日学校が終わって自分の部屋で過ごすのではなく、放課後に予定があって必ず外出し、毎日いろんな人と会って話しているところです。部屋にこもっていると精神的にも良くないですし。外で椅子に座っているおばあちゃんとかに「何してるのー?」って(笑)。アジア人なので、見た目で海外から来た人ってすぐ分かるだろうと思って。こんな感じで毎日話しかけていたら、幅広い年代のお友達がたくさんできました。自分でも「机に向かって勉強!」っていうのが向いていないのは分かっているので、その代わりに毎日どこかしら出かけてたくさん人と話しています。スペイン語が下手でも、大抵なんとかなります。とはいっても、3ヶ月経った今でも分からないことはたくさんあります。でも、それにいちいち落ち込んでいたらキリがないので、とりあえず外に出て誰かと話しています。悩むより先に行動!こんなはちゃめちゃな状況をおもしろすぎると思っていたら、いつの間にか少しずつ分かるようになってきました。本当に楽しんだもん勝ちです。人間、窮地に立たされると何とでもなっちゃうんですね。

日常の様子

私が住んでいるところは本当にのどかな場所で、例えると「トトロ」の世界に来た感じです。どんぐりの木は生えていませんが、家の庭にはレモンの木、グレープフルーツの木、スターフルーツ、バナナ、ココナッツ、マンゴーなどの果物の木が生えていて、ちょっと小腹空いたなって思ったらそこからフルーツを取ってハンモックに揺られながら食べたりしています。本当にすごい贅沢だと思います。ちなみに私のお気に入りはグレープフルーツです。最高に美味しい!そしてこの町の人たちは、本当にすっごく優しいです。留学に来る前は、アジア人差別もあるかもしれないし、辛いこともあると思って覚悟していました。でもそんな心配は必要なかったみたいです。みんな私のことを本当に温かく受け入れてくれて、街を歩けば「ゆりーー!」「何してるの?」「どこ行くの?」って声をかけてくれます。「今度パーティするからうちにおいで」「今からお昼ご飯食べに来ない?」「うちで映画見るからゆりもおいで!」「ゆりジム行くよ!」とか、もう本当にみんなには感謝してもしきれないくらい良くしてもらっています。ホストファミリーはもちろん、近所のおばさんも私のことを本当の娘のように扱ってくれて、「いつでもうちに遊びに来なさいね」と言ってくれます。みんなどうして見ず知らずの私にこんなにも良くしてくれるんでしょうか。スペイン語だって通じたり通じなかったりなのに…。本当に温かい人ばかりで、毎日充実した日々を過ごせています。3ヶ月、本当にあっという間に過ぎてしまいました。残り8ヶ月。もしかしたら一生会えないかもしれない人たち。人と人との出会いを大切に、一瞬一瞬を大切に、全てのことに感謝を忘れずに過ごしたいと思います。